外壁のメンテナンスはどうすればいい?損をしないチェックポイント

私は建築会社で現場管理をしていたこともあり、ご自宅をいかに長持ちさせるメンテナンスがあるのか説明したいと思います。

・外壁のメンテナンスが必要になるサイン

マイホームを建てて暫くは、意識することのないメンテナンスですが、築年数が積み重なってくると外壁に異変が現れてきます。

「これくらいなら大丈夫だろう」と見逃していたら、後で取り返しがつかないことになるかもしれません。

サッシの廻りや1階と2階の境目にある、打継目地のコーキングが紫外線、雨風にさらされて経年劣化してきます。

止水性が低下してくるので、放置していると最悪は漏水の原因となる可能性があります。

もう一つが外壁の劣化で、代表的な現象であるチョーキングです。

素手で外壁を撫で見ると、指先に白っぽい粉が付いていたら、外壁塗装の性能が低下している証拠です。

外壁塗装の塗り替え時期だと思って下さい。

見た目でハッキリわかるのが、細かなひび割れ現象です。

大きな壁の中央部分や、小窓の上方や下方に縦に入る場合が多いですが、構造により様々です。

放置していると、防水塗装で無ければ雨水が室内へ侵入してくる可能性があるでしょう。

それと外壁がタイル貼りの場合には、見た目には分からなくても、下地部分のコンクリートにひび割れが発生して、剥離してしまうこともあります。

日曜大工で普段使われているハンマーの柄の部分で、タイル面を滑らせると浮いている部分の音が明らかに違うのでわかります。

そのまま放置していると落下する危険があるので、早急にメンテナンスされた方がいいでしょう。

・自宅の外壁はどんなメンテナンスが必要?

自分が住んでいる家の外壁に、どのような仕上げ工事がされているのか疑問を持たれたことはありますか?

新築当時であれば、ハウスメーカーの担当者や設計士と打ち合わせをしたり、設計図書の仕上げ表に表記されているので、記憶がありますが、築年数が経てば経つほど曖昧になります。

しかし最適な形で外壁のメンテナンスをするには、外壁の仕上げに何を使われているかを知ることにより施工方法を絞り込まないといけません。

それではどのような外壁の仕上げがあるのか見ていきましょう。

外壁吹付塗装のメンテナンス

コンクリートの外壁は、乾燥収縮や構造的な要因などで、ひび割れが発生したり、外壁塗装材の劣化等によりメンテナンスが必要になります。

その時には同時に、サッシ廻りや打継部分のコーキングも、合わせてメンテナンスされた方が望ましいでしょう。

外壁部分の下処理を施して、塗装グレードに応じて下塗り、中塗り、上塗りのような形で段階的に塗り進められます。

チョーキングだけではなく、ひび割れが発見された場合には、部分的な処理が必要になります。

ひび割れの長さや幅により、必要量のエポキシ剤を注入します。

住宅の外壁部分には、塗装作業用の足場が組みたてられて、近隣へ飛散しない様に防塵ネットを張ることになります。

吹きつけ塗装の場合には、コンプレッサーを使用するので、騒音についてはご近所へ事前にお知らせされることが望ましいです。

外壁塗装は、乾燥状態でないと施工不良になる恐れがあるので、天候を加味して余裕を持ったメンテナンススケジュールを計画するようにしましょう。

外壁タイル貼りのメンテナンス

下地部分と表面のタイル部分との、分離が促進してしまい、剥がれ落ちる危険が発生した場合には、メンテナンスが必要となります。

住宅の外壁を全てタイル貼りで施工しているのであれば、費用的に負担が大きくなるので最小限に抑えるためにも、外壁タイルの打診検査をして部分的にメンテナンスすることも可能です。

目地に沿って健全な部分と、剥離部分とを切り離して剥ぎ取ります。

下処理後に新たなタイル貼り施工をします。

部分的な外壁タイルのメンテナンスをする場合には、同じ品番の製品を探さなければなりません。

築年数が経過していて製造中止になっている場合には、できる限り近い風合いのタイルで、間に合わせることになりますので、見た目の妥協が必要になります。

建物の面でタイルを貼り分けると方法もあるのでお好みで違う柄や色合いに敢えて変えてみても面白いでしょう。

外壁サイディングのメンテナンス

外壁サイディングには種類があり、窯業系サイディング、金属系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングに分類され耐防火性、遮音性、防音性、遮熱性、防水性などの優位性によりグレードが違ってきます。

最初の頃と比較して外壁材の色があせてきたり、日当たりが悪い箇所がカビやコケなどが発生してきたりして、著しく劣化を感じられる場合には、サイディングボード自体を張り替える必要性があります。

しかし費用を抑えたい場合には、外壁塗装で見栄えを整えることも可能です。

・外壁メンテナンスの費用は?

自宅の外壁メンテナンスの必要性が把握できたら費用の問題です。

外壁塗装、タイル貼り、サイディングでも専門業者によるメンテナンスになります。

普段から新築の一戸建てを施工している業者か、リフォーム専門業者への依頼となります。

最低でも3社程度には見積もりを依頼して、項目の漏れはないかチェックをします。

その後値引き交渉でご自分の予算に合致させます。

安すぎても追加請求されたり手抜きをされたら意味がないので項目や単価におかしい部分がないかチェックすることです。

面倒な作業ですが、経済的に高品質な外壁メンテナンスをするためには重要なことです。

それと安さだけに目が行き過ぎて、近隣対応が不十分で苦情がきたり、外部足場が不安全な組み立て方で事故に繋がってしまう恐れがあると大変です。

契約前にその業者の施工現場を見学しましょう。

他にも経営状態や口コミ情報、担当者の技術力や対応なども比べてみて総合的に判断することが重要です。

・外壁メンテナンスのグレードに注意

当初の設計通りに外壁のメンテナンスをするのであれば問題ありませんが、塗装の防水性能を高めたり、タイルの重厚感をアップさせたりすれば、単価が跳ねあがり高額になります。

当たり前のことですが専門業者の言いなりでは無くて、冷静な判断が必要です。

ご自分の予算と品質を確保できる外壁メンテナンスを目指すことが重要です。

各業者に見積もり依頼する時にも、当然同グレードにしないと適正な比較検討ができなくなります。

ご自分でも簡単にできる外壁のメンテナンスがあるので見ていきましょう。

・自分でできる外壁メンテナンス

1、定期的に外壁の点検をする。

住宅の外壁全面を歩きながら目視で確認します。

ひび割れが発生していないか、コーキングの劣化やチョーキングが酷い状況などがあれば、近い将来のメンテナンスを計画する。

2、高圧洗浄する

外壁のカビとかコケが発生していたらブラシで擦りながら、高圧洗浄機で水圧を調整しながら洗い流す。

あまり接近して、同じ部分に噴射させると、表面の仕上げ材を痛めるので、汚れが落ちるギリギリの圧力に調整しましょう。

3、コーキング処理をする

築年数が古くて、ひび割れが激しく漏水が発生している場合には、応急処置的にカットしてコーキング処理で止水する。

専門業者へ依頼すると数万円かかると思います。

この処理はあくまでも応急処置なので、建物の耐用年数を加味して、大規模なメンテナンスをするのか検討されて下さい。

・外壁のメンテナンスまとめ

外壁の異常はひび割れが出てきたり色褪せなど、どなたでも発見しやすいので対処方法を間違わなければ失敗はいません。

注意が必要なことは飛び込みでやってきた悪徳リフォーム業者に、過剰に危険を煽られて高い材料で外壁をメンテナンスをすることにならないためにも最低限の知識が必要でしょう。

あくまでも自分主導で焦らずに冷静な判断をすることで後悔の無い外壁のメンテンナンスができることでしょう。

「外壁のメンテナンスが必要になるサイン」

サッシの廻りや打継目地コーキングの劣化。

外壁面のチョーキング現象。

ひび割れの発生。

外壁タイル貼りの剥離。

「自宅の外壁はどんなメンテナンスが必要?」

外壁吹付塗装のメンテナンス

外壁タイル貼りのメンテナンス

外壁サイディングのメンテナンス

「外壁メンテナンスの費用は?」

最低でも3社程度には見積もりを依頼して値引き交渉する。

近隣対応や安全面も考慮に入れる。

「外壁メンテナンスのグレード」

予算と品質を確保できる外壁メンテナンスを目指す。

「自分でできる外壁メンテナンスの方法が知りたい」

1、定期的に外壁の点検をする。

2、高圧洗浄機で汚れを洗い流す。

3、築年数が古くてひび割れが激しい時にはコーキング処理で止水する。

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