マイホームの建築図面を渡されて戸惑っていませんか？
最初は詳細に描かれた平面図や断面図が目の前にあっても、どこをどのように見ればいいか分からないことでしょう。
住宅図面の種類を把握し何を注意して図面を見ればいいのか紹介していきます。
目次
・住宅図面の見方を間違うと失敗する
建物は基本的に建築図面の通りに施工されることを念頭に置いて下さい。
平面図の動線や有効寸法は、家族がすごし易いようになっていますか？
配置図の駐車スペースやアプローチは、スムーズに出入りできますか？
図面に記載されている寸法の通りに、構造物が造られ有効寸法が決まってきます。
「思っていたのと違うよー」とか「イメージよりも狭いんじゃない？」と嘆いても、建物が完成してからそんなことを言っても簡単に直すことはできないのです。
自宅の設計図面を隈なく見て確認しなければ後悔することになります。
・住宅図面と注意点ポイント
見取図
建物が建築される場所の周辺の環境を描かれています。
配置図
建物と敷地との関係が描かれています。
・道路から玄関までのアプローチは適当か
・隣接する建物とのプライバシーは確保されているか
家の配置で気になる方に参考になる記事があります。
敷地、建築面積、床面積求積図
敷地面積や建築面積、延床面積の算出根拠となります。
特記仕様書
図面に表現されていない取り決め事項が記入されています。
仕上表
外部、内部の仕上げ材料や厚みなどが記入されています。
・内部の天井や壁、床の仕上げ材の種類や厚みは適当か
平面図
部屋の配置や開口部、柱の位置などが描かれています。
・上下階の水回りの位置は同じ場所にあるか
立面図
建物を外部から方角別に描いています。
・庇の形状や寸法は適当か
・窓の位置や寸法は日当たりや通風を考慮されているか
・建物の形状やデザインは適当か
断面図
建物を任意の位置で接断した状態で描いています。
構造体や下地材も表現されています。
平面詳細図
平面図よりも拡大されていて有効寸法が分かります。
・動線やドアの寸法は適当か
・ドアの開く方向に問題はないか
・収納スペースは十分にあるか
矩計図
断面図を拡大した状態で下地の厚みなどの詳細な寸法が描かれています。
・天井や壁、床下地材の寸法は適当か
・基礎や土台の寸法は適当か
基礎伏せ図
建物の基礎だけを真上から見下げた状態で描かれています。
床伏せ図
各階の床下地の状態を真上から見下げた状態で描かれています。
小屋伏せ図
屋根の構造体を真上から見下げた状態で描かれています。
天井伏せ図
各階の天井の状態を見上げた状態で描かれています。
建具表
鋼製建具や木製建具の寸法や金物の詳細が記入されています。
・木製ドアや障子、襖の形状や寸法は適当か
住宅で使われている窓の種類を知りたい方に参考になる記事があります。
展開図
各部屋の中央からそれぞれの壁面を描いています。
・窓の高さは適当か
・洗面台やキッチンの高さは適当か
電気設備図
照明器具やコンセント、電気設備の系統が描かれています。
・スイッチやコンセントの位置は適当か
給排水設備図
衛生設備機器や給水、排水の系統が描かれています。
空調換気設備図
空調機器や換気系統が描かれています。
ガス設備図
ガス給湯器やガス配管系統などが描かれています。
外構図
車道からの門扉や境界塀などの構造物や植栽計画などが描かれています。
・花壇や植栽の種類、配置などは適当か
玄関の門柱をお考えの方に参考になる記事があります。
構造図
建物の構造体の配置や寸法などが記入されています。
・まとめ
最初にご自分の住宅図面を見た時には、何がどうなっているのか訳が分からずに戸惑ったのではないでしょうか。
平面的に描かれた建築図面を頭の中で立体的にイメージして組み立てるには経験と慣れが必要です。
細かな部分は住宅会社の設計担当者に任せて、どうしても譲れないポイントをご自分たちで確認される程度でも良いと思います。
全てお任せにしていて冒頭でのように部屋が狭すぎたりイメージと違った住宅が出来上がってしまったら後悔しても後の祭りです。
修復することは可能ですがどうしても仕上がりが悪くなるし、費用や工期の問題があるので協議に時間を費やすことになるでしょう。
納得できるまでご家族で話し合い要望を集約し住宅設計を依頼して分かる範囲だけでも、ご自分で図面をチェックすることで理想のマイホームづくりに近づきます。