夫婦共働きで憧れのマイホームを手に入れたのに、次第に住宅ローンが家計を圧迫していき夫婦喧嘩が絶えなくなってしまいます。
教育費や交際費など毎月の出費は膨らむばかりで、貯金することも難しくなってしまいました。
どうして夫婦で話し合い大丈夫のはずが、住宅ローンの返済が苦しくなってしまったのでしょうか?
せっかくマイホームを手に入れたのに、後悔することになるのはどうしてなのか一緒に考えていきましょう。
・住宅ローンが苦しいと後悔する理由
今までは賃貸のアパートで生活していましたが、同僚の新築祝いに呼ばれることが多くなってきました。奥様や子供達からも広い家に引っ越したいとプレッシャーがかかります。
しっかり頭金を準備してから住宅を購入したいと思っていてたものの、夫婦共働きしているから返済額が多少高くなっても、ボーナスもあるから大丈夫だろうと思っていたのでしょう。
自己資金が十分に準備出来ない状態でオーバーローンを組んでしまうと、収入が減ったり医療費などの急な支出が発生すると、ローンの支払いが行き詰まり苦しい状態に陥ります。
他にも建物代金以外の諸費用や修繕費用、税金がかかることも忘れてはいけません。
とにかく一生懸命に返済しても中々減らずに家計を圧迫し続けてきます。
住宅ローンで後悔しないための対応策を考えていきましょう。
・住宅ローンで後悔しないチェックポイント
設計料と別途工事を忘れない
ハウスメーカーのカタログに住宅の本体価格が目を引きますがこの金額だけでは住宅は完成しません。
注文住宅会社にもよりますが室内の照明器具やクーラー、カーテンなどは別途工事となり本体価格に含まれていないのです。
もっと費用がかかるのが古い建物があれば解体撤去が必要ですし、地盤が軟弱な敷地であれば地盤改良して建物を支持できるようにしなければ安心できません。
お隣との間に必要な境界塀やフェンス、門扉やアプローチの階段や植栽も含まれていないでしょう。
ハウスメーカーであれば設計は本体工事費の含まれていますが、設計事務所に設計監理を依頼すると別途費用が発生します。
建物の本体価格だけでなく別途工事費と設計監理費も含めてローンを組むことになるので、トータルでご自分たちの返済能力にあった予算組をされることが重要でしょう。
施主支給で費用を抑えたい方に読まれている記事です。
借入額は少なくする
住宅ローンの借入枠いっぱい借りる人がいますが、あくまでも借金であることを忘れてはいけません。
頭金をできる限り貯めて借入金額は極力減らしましょう。
理想は2割から欲を言えば3割は欲しいところです。
後になって全体の返済額を見ると、どれだけ銀行などの融資機関へお金を持っていかれているのか知ったら愕然とします。
住宅ローンが完済するまでは完全には、自分たちの住宅でないと思った方が気が引き締まるので良いでしょう。
住宅ローンの返済期間は短くする
月々の支払いを抑えるために返済期間を延ばし過ぎると、結果的に利息も一緒に払い続けるわけですから損をしています。
教育費や建物の修繕費などの積み立てができるように支払い金額は緩すぎず、きつ過ぎない程度が丁度良いでしょう。
諸費用を蓄える
マイホームを購入すると建物以外に諸費用が5%~7%くらい必要となりますので計画を立てて蓄えましょう。
必ず必要になる費用なので蓄えておかないと結局は生活費から切り崩したり、両親から借りることになるので頭金とは別枠で準備しましょう。
《売買契約の費用》
印紙税、消費税、仲介手数料
《ローン関係費用》
ローンの手数料や保証料、登録免許税、司法書士手数料、団体信用生命保険
《登記関係費用》
所有権移転登記、司法書士手数料
《その他費用》
不動産取得税、固定資産税(毎年)、都市計画税(毎年)、火災保険、中古の場合にはリフォーム費用、引っ越し費用、買い替えの家具や電化製品購入費用
建物の維持費を蓄える
新築の住宅であっても外壁の劣化で塗装を塗り替えたり、内装の床が傷んできてフローリングを張り替える時期が必ずやってきます。
すぐに必要になる費用ではないので毎月少しづつでも貯められると良いでしょう。
休みの日には建物の状態を点検を忘れずに行うことで、異常を逸早く察知できるので補修費用を抑えることができます。
マイホームを長持ちさせるためにも、長期的な修繕計画を立てて備えましょう。
住宅の維持費について参考になる記事を書きました。ご覧ください。
ボーナスには手を付けない
住宅ローンでボーナス払いを併用する場合がありますが、できるだけ利用は控えた方が賢明です。
会社の経営状態によりボーナスは成果給なのでどうなるか分かりません。
最初から当てにしないで貯蓄して、維持費や繰り上げ返済に使った方が良いでしょう。
頭金を計算する
確実に毎月の支払いができる金額にするためには頭金が重要です。
勤めている会社で給与から天引きして積み立てたり、ボーナスは手を付けずに全て貯蓄するなど工夫しながらコツコツ貯めましょう。
当然日々の生活もメリハリを付けて無駄を省くことも忘れてはいけません。
(現在の家賃 + 毎月の貯蓄可能金額)- 毎月の建物維持費 = 毎月の返済可能額
毎月の返済可能額から希望する金融機関の条件を当てはめて借入可能金額を算出しましょう。
ご利用の金融機関に相談されるかネットでも簡単にシュミレーションできます。
希望の物件価格 - 借入可能金額 = 頭金
頭金が厳しい場合には、物件の価格を下げるように調整しましょう。
不測の事態に備える
社会情勢により住宅ローンの金利が上昇したり、旦那さんの勤めていた会社の業績不振で給与カットされたり最悪の場合はリストラされる可能性もゼロではありません。
また子供の成長と共に教育費も膨らんできます。
家族の誰かが急な入院で医療費が嵩むことも予想されるでしょう。
何にでも使えるお金を予備費として貯めておけば、夫婦喧嘩になることも少なくなります。
・住宅ローンが苦しいのまとめ
住宅ローンの支払いが苦しいのには原因があります。
日々の生活を見直してコツコツと蓄えて繰り上げ返済したり、条件の良い金融機関へ借り換えすることも必要かもしれません。
しかし最も大切なことは、マイホームを購入する準備段階でしっかりと自己資金を貯めて、何があっても大丈夫なように余裕を持った返済計画を立てることが基本となります。
そうは言っても自分たちが欲しい物件が目の前にあったら、無理してしまう気持ちも分からないでもありません。
「あまり慎重すぎるといつまでたっても家なんて買えない」と言われるかもしれません。
後悔しないためには、夫婦で話し合って家計をできるだけ圧迫しない程度の支払いで済むように、物件の規模を小さくしたりしてローコストの住宅にすることも一つの考え方です。
ローコスト住宅をお考えの方に参考になる記事を書きました。ご覧ください。
「住宅ローンが楽になるポイント」
1、住宅ローンは借金なので頭金を多くして借入金額は減らす。できれば2割から3割は欲しい。
2、住宅ローンの返済期間は短くする。
3、マイホームを購入すると建物以外に諸費用が5%~7%くらい必要となる。
《売買契約の費用》印紙税、消費税、仲介手数料
《ローン関係費用》ローンの手数料や保証料、登録免許税、司法書士手数料、団体信用生命保険
《登記関係費用》所有権移転登記、司法書士手数料
《その他費用》不動産取得税、固定資産税(毎年)、都市計画税(毎年)、火災保険、中古の場合にはリフォ ーム費用、引っ越し費用、買い替えの家具や電化製品購入費用
4、長期的な修繕計画を立てて維持費を貯める。
5、住宅ローンでボーナス払いを併用しない。
6、毎月の支払いが確実にできる金額にするために頭金を入れる。
(現在の家賃 + 毎月の貯蓄可能金額)- 毎月の建物維持費 = 毎月の返済可能額
希望の物件価格 - 借入可能金額 = 頭金
7、不測の事態に備えて貯蓄する。