マイホームを購入する段階で維持費のことを見据えて返済計画を立てられていますか?
住宅ローン以外に必要となる費用を把握し対処する方法を紹介します。
・住宅はずっとお金が掛かる
一生懸命に節約して頭金を工面して夢のマイホームを手に入れたのに、税金や火災保険などの支払いが必要となります。
数年も経てば建物のあちらこちらに劣化などで修繕が必要な箇所が現れて、リフォーム工事をすることになり大きな出費が家計に追い打ちを掛けてくるのです。
当然一度きりだけでは無く建物を維持していくためには、定期的なメンテナンスとして維持費がずっと必要なことを忘れてはなりません。
住宅の建物と土地を購入するために必要な金額と、それ以外に今後必要とされる維持費を含めてトータルで返済計画を立てることが重要なのです。
・住宅の維持費
税 金
【固定資産税】
住宅の建物本体と土地に対して掛けられる税金です。(評価額の1.4%)
評価額は土地の場合、都道府県地価調査価格のおよそ70%の価格で、建物は建築費の50~70%くらいです。
事前に調べる時には該当する市町村役場で、固定資産公課証明書を交付してもらうか閲覧することもできます。
【都市計画税】
都市計画法による市街化区域内の住宅の建物本体と土地に対して掛けられる税金です。(評価額×0.3%)
保 険
【火災保険料】
保険料は住宅の構造や保証内容により違いますが、10年間の保険料はおよそ10万円から17万円です。
オプションで地震保険を追加することも可能です。
修繕費
建物は2階建ての延床面積35坪、耐用年数40年で設定しました。
屋 根
・屋根材の補修 20万円×2回=40万円
屋根材の劣化、ズレ剥がれの補修です。
外 壁
・外壁塗装 130万円
外壁のひび割れや汚れ、色褪せチョーキング現象で外壁リフォーム。
地域や日頃のメンテナンス頻度により塗り替え回数が増えます。
外壁のメンテナンスについて参考になる記事があります。
白 蟻
・シロアリ予防 18万円×8回=144万円
シロアリ予防駆除の薬剤は5年程度で効果が減少するので定期的に散布します。
途中でシロアリ発生による被害がある場合には、弱った部材の取り換えや仕上げ工事も発生することで駆除回数が増えます。
床
・床の張り替え
フローリング張り替え 50万円×2回=100万円
劣化やキズ、床鳴りなどをリフォームしますが床下地が腐っている場合には増額になるでしょう。
畳
・畳の表替え 7万円×3回=21万円
擦れやへ込みなどの痛みによる表替えです。
和室の畳間について参考になる記事があるのでご覧ください。
クロス
・壁クロスの貼り替え 46万円
汚れや日焼け、捲れなどでクロス貼り替えリフォームをします。
クロスの選び方で参考になる記事があるのでご覧ください。
キッチン
・キッチンの取り換え 90万円
旧型からのタイプ変更や老後を見据えての取り替えです。
キッチンの天板選びで参考になる記事があるのでご覧ください。
トイレ
・トイレの改修 20万円
故障もありますが旧型からのタイプ変更や老後を見据えての取り替えが考えられます。
浴 室
・浴室の改修 100万円
古くなった浴槽にキズや亀裂が発生してきたり壁、床面のタイルが欠けてしまってひび割れが発生してしまうと改修時期だと言えます。
高齢者がお住まいであれば滑りずらいタイルに貼り替えたり、介護が必要になっても対応できるように段差を解消する必要があるし、出入口を3枚引き戸タイプにして介助者も一緒に出入りしやすいようにバリアフリー化することもあるでしょう。
洗面室
・洗面室の改修 25万円
老朽化に伴いキズや扉の仕上げ面が捲れることによる洗面台の取り換え及び床壁のリフォームです。
洗面所に関連する記事があります。
設 備
・設備機器の取り換え 25万円×3回=75万円
ガス給湯器や配管などの老朽化に伴うリフォームです。
照 明
・照明器具の取り換え 10万円
照明器具が古くなり点灯しなくなったり不具合が発生したことによる取り換えです。
建 具
・ドア、サッシの修理 4万円×3回=12万円
ドアの動きが悪くなる可動不良が発生した場合には、部品を取替えて調整します。
本体や枠の変形や破損の場合には、建具本体の取り換えになるので増額になるでしょう。
・木製建具(障子、襖、内部のドア)の修理 3万円×3回=9万円
建具の変形や戸車の摩耗などで可動不良になると部品取替えになります。
建具本体の取り換えの場合には増額になるでしょう。
バリアフリー化
・バリアフリーリフォーム 40万円
老後を見据えての段差解消などのバリアフリーリフォームです。
段差解消やスロープ設置、トイレや浴室などの水回りを車椅子で出入りできるようにするなど施工範囲は多岐に渡るのでコストアップは免れないでしょう。
バリアフリーに関連する記事があります。
建物修繕費合計 862万円
・維持費の対処法
今回のシュミレーションでは建物修繕費 862万円÷40年=215,500円となります。
215,500円÷12ヵ月=約1万8千円
毎月住宅ローンとは別に1万8千円が必要となり将来を考えると積み立てておく必要性があると思われます。
建物の規模や普段からのメンテナンスによりリフォームする頻度は変化しますが、快適な生活を営むためにはマイホームの修繕費はとても重要です。
後になりマイホームの思わぬ修繕工事で慌てないためにも、毎月の修繕費積み立てをお勧めします。
住宅ローンの改善について参考になる記事があります。
・住宅の維持費まとめ
住宅を購入する段階で維持費のことを考慮する必要があることをご理解頂けたと思います。
マイホームには税金や火災保険、自宅の劣化に伴う修繕が必要なことも納得できたことでしょう。
今から維持費を蓄えておけば、もしもの時に慌てることも無くなるのでご夫婦で話し合われて計画を立てられた方が宜しいでしょう。