ホームインスペクションは新築でも必要!自分の家を守る賢い依頼方法

ホームインスペクション

ホームインスペクションとは住宅診断のことですが本当に必要なのか、依頼するならどんな場合が適切なのかを紹介していきます。

・ホームインスペクション(住宅診断)とは

施主からの依頼で自宅の劣化度を調べてもらったり、中古の物件を購入する前にホームインスペクター(住宅診断士)により不具合や重大な欠陥などがないか調べてもらう場合が多いでしょう。

新築の注文住宅や建売住宅でも設計士による現場監理や住宅会社の施工管理は一般的には行われていますが、第三者的な立場で品質チェックを希望する場合には依頼することがあります。

それではホームインスペクター(住宅診断士)はどのような調査を行うのでしょうか。

・ホームインスペクター(住宅診断士)が行う調査

ホームインスペクター

建築士などの住宅建築の技術を有している住宅診断士が、ホームインスペクション(住宅診断)を実施して住宅の劣化度や隠れた欠陥がないか調査します。

一次的な診断から問題がありそうな箇所を絞り込み精密検査により原因を究明していきます。

外観や屋根裏など目視確認からオートレーザーで床フローリングの水平精度、柱や建具の垂直精度などを確認するのです。

不十分な乾燥による木材の変形などは、電気式木材水分計を使って含水率を調べます。

調査項目は複雑で多岐に渡るので、依頼の内容やホームインスペクターに事前に確認する必要があります。

ではどのような場合に依頼すればいいのか見ていきましょう。

・自宅の悩みで住宅診断を依頼するとき

1、中古住宅を購入したいが不安がある

新築物件と違い施工途中を見ることができない中古住宅は、見え隠れ部分がどうなっているのか不安が残ります。

販売前にリフォームを施している場合が多いので、主要構造体の欠陥が隠されていたら取り返しが付きません。

数年が経過して床下地が腐れていることが分かったり、高くて登れない部分の屋根材の劣化で雨漏りしてしまったら大変です。

購入前にホームインスペクションにより隅々まで点検してもらえば安心して購入できるでしょう。

2、建て替えかリフォームで悩んでいる

建て替え リフォーム

自宅が老朽化してきて業者に見てもらうと「早く耐震補強しないと危ない」とリフォーム業者に急かされ「建て替えた方が安い」と住宅販売会社の担当者は言うのでどっちを信用すればいいのか分からない。

どうしても業者側の立場では契約を促すために過剰に不安を煽ってくることは珍しくないでしょう。

そんな時には第三者の立場で住宅診断して自宅の現状を把握することで、最小限のリフォームで家を持たせるのか、思い切って建て替えた方が無駄がないのか最終判断がしやすいです。

3、新築住宅で建築中でも必要な場合がある

基礎コンクリート打設

注文住宅会社に依頼してマイホームを建築中でも現場見学をすることを危ないからと異常に嫌がったり、基礎コンクリートの打設を雨の中でも無理やり実施していたり、現場担当者に質問してもあやふやな答えで「本当に任せて大丈夫なのか」不安がある場合です。

住宅診断士が施工途中であれば構造的な欠陥を指摘して、必要があれば手直しすることも可能です。

ただし契約している業者には、第三者機関が現場を検査することを了承してもらう必要があります。

4、どこまでリフォームすればいいか悩んでいる

リフォーム範囲

自宅が老朽化したので複数のリフォーム業者に現場を見てもらい、リフォームプランと見積もりを提示してもらったが、項目がバラバラで「補強すれば大丈夫」と言う業者もいれば「部材を取り換えないと持たない」と提案してくる業者もいて悩んでいる場合です。

工事を受注したい思惑があるのでどこまで信じられるのか分かりません。

建築知識があればある程度は比較検討できると思いますが、そうでなければ事前にホームインスペクターに自宅を調査してもらい老朽化の程度と改修が必要な範囲をアドバイスしてもらいましょう。

そしてそのリフォーム範囲や方法を各業者に提示して、同じ条件で見積もりを依頼することで無駄が防げます。

5、自宅の不具合や欠陥の原因が不明

自宅 不具合 欠陥

住宅の雨漏りが発生してしまい、業者へ依頼して補修してもらが漏水を止めきれずに何度も雨漏りを繰り返してしまう。

住宅会社の技術力が低く欠陥や不具合の原因を追求できない場合には、ホームインスペクターにより調査してもらい原因を特定して業者に補修してもらいます。

このようにホームインスペクションを利用することで施主の不安が解消することがお分かり頂けたでしょう。

それでもメリットだけでなくデメリットもあるので一緒に考えて見ましょう。

欠陥住宅が気になる方に読まれている記事があります。

欠陥住宅を防ぐには耐震強度のチェックが重要です。契約図面を見れば地震計数により壁量が決まり、耐力壁の数やバランスチェックができます。住宅会社の設計担当者に確認されても良いでしょう。手抜き工事がないように欠陥住宅のチェックポイントを詳しく説明します。

・住宅診断に依頼したメリット

1、家の品質をしっかり確認できる

自宅や購入予定の物件の品質状況に不具合がないか確認できる。

2、無駄なリフォームをしないでいい

自宅の現状にあったリフォームを選択できるので余計な費用がかからない。

3、素人でも安心

住宅建築やリフォームの知識が無くても住宅診断士に任せて検査をしてもらえるので安心できる。

4、手抜き工事が防げる

基礎工事や骨組み屋根組などの見えない部分は確認が難しいので、プロの目でしっかり手抜きを暴いて是正できる。

5、欠陥住宅を改善できる

表面的なリフォームで化粧をして素人を騙そうとしている寿命に影響する欠陥住宅を調査してもらえる。

6、建築中の確認ポイントが分かる

現場立会いや説明を受けることで住宅建築の概要的な知識が身に付く。

・住宅診断に依頼したデメリット

1、費用がかかる

ホームインスペクターが住宅診断するためには費用が発生する。

2、異常がない場合もある

住宅診断しても指摘事項が殆ど無い場合もある。

3、信頼関係が保つのが難しい

住宅購入会社が独自に施工管理しているのを第三者に依頼して検査をするので信頼関係が上手く行かなくなることもあります。

4、欠陥がある場合は諦めることになる

中古住宅で気に入った物件の場合でも構造的に不具合を指摘さると諦めることになる。

5、目視確認できない場合もある

点検口が設けられていない場合は破壊しないと確認できないので、了承されないと調査できないこともあり原因を特定できない場合もある。

・ホームインスペクションのまとめ

ホームインスペクションへ依頼することで、マイホームの不安が取り除かれるのであれば望ましいことですが、調査費用が発生するので施主と業者側との話し合いが必要となる場合もあります。

工事中にホームインスペクターにより検査をするのであれば業者側の理解も必要です。

本来であれば設計士や注文住宅会社の現場担当者が施工状況を検査して品質を確保するべきなので、依頼する業者の技術力や施工実績、対応力などを十分考慮して選ばれることで住宅診断に頼らないで済むので理想的です。

そうは言っても自分の家が現在建築中で、どうしても疑問が消えずにモヤモヤした気持ちで毎日現場を眺めているなら思い切って住宅診断士に相談された方がいいでしょう。

建売住宅のアフターサービスについて参考になる記事があります。

建売住宅の購入で重要な注意点はアフターサービスの内容です。住宅会社のアフターサービス基準が曖昧だと見えない部分で手抜き工事されていても保証されない可能性があります。後悔がないようアフターサービスのトラブルに巻き込まれないポイントを紹介します。

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