マイホームに和室を造ろうか、それとも洋室にして全てフローリングにしようか悩まれていませんか?
和室が本当に必要なのか一緒に考えてみましょう。
・和室は必要なのか?
一戸建てや注文住宅でも最初からリビングやキッチンのそばに和室が配置されているのを目にします。
畳に馴染み深い世代であれば迷いも無いと思いますが、最近では全てを洋間としてフローリングで床を仕上げてしまうことも多くなりました。
単に畳間の部屋ていどの認識であれば必要性を感じないと思われますが、和室ならではのメリットがあるので確認してみましょう。
・和室のメリットとは?
和の雰囲気で落ち着く
静寂の中、畳の上で精神を落ち着かせながら庭を眺めて寛ぐことができます。
本格的な床の間でなくても、自分なりのセンスで好みの飾り物をしても良いでしょう。
畳も縁を無くして正方形にしたり、遊び心を取り入れた自分なりのデザインにすることもできます。
赤ちゃんの居場所
奥さんにとって赤ちゃんの面倒を見ながら家事をすることは大変なことです。
キッチンの近くに和室を配置すれば、料理しながら様子を見れるので便利でしょう。
他のお子さんはリビングで遊ばせておけば、襖を閉めて寝かせやすいです。
リビングと繋げられる
友人や親戚が集うお祝いやパーティーなどで、リビングだけでは窮屈な時があります。
リビングの隣に配置していれば襖をオープンにすることで、6畳程度のスペースが増えるので助かります。
年配の方や来客同士が顔見知りで無い場合などに、気をつかわないよう和室へ招いても良いでしょう。
来客用の和室
交友関係が広く来客の多いご家庭であれば、お泊りできるように和室を造ると良いでしょう。
お泊りされる時に落ち着けるよう騒がしいリビングと離した奥まった北側に配置すると寛げます。
周囲にトイレやちょっとした洗面ボウルがあれば気兼ねなく宿泊できることでしょう。
家族から距離を置いてご夫婦でゆっくり飲みたい日も利用できるでしょう。
そんな静けさの中に旅館でリラックスしている雰囲気が楽しめます。
和室は小さくても良い
間取り的に十分なスペースが取れなくても開口部を設けたり、格子で見通せるようにすれば圧迫感がない空間になります。
奥様が洗濯物を畳んだりお昼寝もできるので便利でしょう。
コンパクトな床の間でお正月などの季節の飾り物をすれば季節感を味わえます。
いつでも横になれる
洋間のフローリングと違い和室は畳なので好きな時に、気軽に横になったり寝転がれます。
適度な柔らかさもあるので布団を敷かないでも昼寝程度であれば十分できます。
季節に順応する
畳の感触は肌触りが良く夏場の汗ばむような季節でも、ベタ付かず涼しい雰囲気を醸し出します。
保温性に優れているので冬場など直に触れても、フローリングのような冷たさも感じられず過ごし易いでしょう。
足音を軽減する
畳は厚みがありフローリングと比べるとクッション性が高いので歩行時の足音を軽減してくれます。
小さなお子さんが室内を走り回るご家庭では、バタバタ音を畳みが吸収してくれるので響きづらくなるしょう。
リラックスできる
和室に敷き込まれている畳に使われているイグサの香りは、気持ちを落ち着かせる効果があります。
日本人として幼少のころから慣れ親しんだ懐かしい畳間に癒されるのでしょう。
キッズスペースをお考えの方に読まれている記事です。
・和室のデメリットとは
仕上げ面が傷みやすい
和室の建具は襖や障子が使われているので子供たちが、遊びに夢中でぶつかったりすると破れたり傷がつくことがあります。
畳が敷き込まれているので飲み物などをこぼすと、ふき取る前に吸い込んでしまうし、猫などを飼われていると爪研ぎで引っ掻かれる可能性が高いです。
家具が置きずらい
フローリングと違い畳はタンスなどの重さで凹み痕が付き易いです。
ソファーやベットを配置するにしても和室の場合は、ちぐはぐな印象を与えてしまうでしょう。
年老いた両親の起き上がりが困難になったことを思うと介護ベットが置きやすい洋室が向いています。
和室の段差
襖の敷居部分で洋間と敷居の高さや、それ以上の段差を小上がりにした和室が見られます。
デザイン性を向上させたり、区切りを明確にできますが足を上げることが困難になったお年寄りは、僅かな段差でもつまずいてしまうことがあり体に負担が掛かります。
バリアフリーの観点から考えると洋室が向いているでしょう。
ホコリが溜まりやすい
日頃の掃除を怠ると畳の隙間にホコリが溜まりやすいでしょう。
フローリングと違い表面がフラットではないので、掃除には手間が掛かり放置しておくとカビの発生やダニが繁殖しやすくなるので丁寧に掃除する必要があります。
・和室を選ぶポイント
最近は和室を計画しない全て洋間のフローリング張りの住宅を良く目にします。
しかし和室ならではの雰囲気であったり、季節に捉われない畳の性能などメリットも多く魅力的です。
小さなお子さんに障子を破られたり、畳をペットにキズ付けられることが心配であれば機能性を重視して洋室にされた方が良いでしょう。
奥さんや両親、子供たちの要望も聞きながら和室を設けるか検討されて下さい。
床の間は必要か
一般的に和室には床の間や仏間が配置されているのを目にしますがお好みで設けるか考慮されてもいいでしょう。
高級な材料を使った本格的和室でなくても床の間を造りたい拘りがあれば、お求めやすい価格の床板や床柱もあるので色合いや形状を選ぶ楽しみがあります。
逆に床の間に必要性を感じないのであれば収納を設けたり畳敷きのスペースにすれば効率的に利用できるでしょう。
・和室のメリット・デメリットまとめ
今まで何気に住宅の間取りには、標準的に和室が配置されている程度で、あまり和室の必要性について考えられたことはなかったのではないでしょうか?
一番大切なのは和室に集う家族が笑顔で快適に過ごせることが大切です。
和室や畳のことを理解すればデメリットも受け入れられるのではないでしょうか。
家族が癒されて笑顔が溢れる和室を造られるヒントになったら幸いです。