中古の一戸建て住宅を探している方で、建物のどこを確認して注意すれば良いのかポイントが分かれば失敗を免れます。
どうして中古住宅を購入されて後悔することになるのでしょうか。
・中古一戸建てを値段だけで決めてないですか?
新築の一戸建てと比較しても価格が安いのは当たり前ですが、それだけで決めてしまうと後悔することになります。
中には築年数がかなり経過した物件もあり表面上だけリフォームしても、化粧で傷んだ部分を隠している場合が多々あります。
見えない部分である建物の骨組みの構造体が老朽化してしまっていたり、木造であれば白蟻が発生していて被害が拡大している場合もあります。
強固なコンクリート造でも例外でなくて見えないところで鉄筋が腐食してしまい爆裂して、徐々にひび割れて剥がれ落ちてくる場合も考えられるでしょう。
人間に例えると高齢者が整形手術で若作りしているようなものです。
大切なのは表面だけではなく心身が健康で病を患っていない事なのです。
当然築年数が経過していても、新築当時の工事の品質管理がしっかりされていて定期的に手を加えてリフォームされている物件であれば問題ありません。
それではどのように中古住宅を探せば良いのか一緒に見ていきましょう。
・後悔しない中古住宅の探し方
中古一戸建ての情報を隈なく集める
ネットや不動産会社からの物件情報を入手します。
新聞の折り込みチラシなどもありますが良い物件は、それ以前に売れている場合が多いです。
如何にして他のお客さんよりも早く情報収集できるかが成功のカギとなります。
中古一戸建ての場合には、売主は一般の住人であり不動産業者に依頼して買い手を探しています。
不動産会社は最初に、自分の顧客に物件情報を流します。
「以前にこの地域で〇〇坪くらいの一戸建て探してましたよね」と電話を入れ逸早く交渉して、条件が合えば誰よりも先に契約することになります。
中古物件は先着順なので交渉権を得ることが大切なのです。
普段から顔なじみの不動産業者を幾つも持っていればそれだけチャンスは広がります。
不動産業者の担当者も人間ですから、本気で物件を探している姿を見れば優先的に紹介してくれるはずです。
休日や仕事帰りなどに立ち寄って最新の物件情報の話を聞くだけでも違ってきます。
物件を売り出しても決まらなければ業者間で物件情報を交換します。
幅広く顧客に出回るので、この段階まで残っている場合は目玉の物件はあまりないと思います。
中古一戸建ての注意点を確認する
築年数はどれくらいか
できるだけ築浅の方が良いですが、どんなに古くても住宅金融支援機構を利用できるのは、建築確認日が昭和56年6月1日以後であり、建築確認日が昭和56年5月31日以前の場合には、建物の形などが定められた耐震評価基準に適合している必要があります。
ローン以外にもメンテナンス費用のことなども考慮すると、築5年くらいが理想的ですが予算の兼ね合いがあるので総合的に判断されて下さい。
耐震について興味がある方に読まれている記事です。
建物の現状を確認する
《外 装》
屋根や外壁の異常
屋根材や外壁に膨れや亀裂などの劣化があるか確認する。
シロアリ被害
シロアリ駆除がされているか、発生していないか確認する。
シロアリについて調べたい方に参考なる記事です。
外構構造物の異常
門扉や花壇、境界塀にひび割れが発生していないか確認する。
フェンスやカーポートがあれば同じように腐食や破損がないかも確認します。
基礎の異常
建物の基礎にひび割れが無いか、周囲が沈下していないか確認する。
《内 装》
内壁の異常
内壁の仕上げが捲れたり、カビなどが発生していないか確認する。
床仕上げの異常
床鳴りやキズ、隙間などがないか確認する。
窓や出入り口の可動が悪い
玄関ドアや居室のサッシ、木製建具の開閉はスムーズなのか確認する。
雨漏り被害
天井に雨漏りの染みなどがないか確認する。
床下の異常
基礎の沈下で床に傾斜が発生していないか確認する。
基礎工事について興味がある方に読まれている記事です。
水回り仕上げの異常
浴室やトイレの壁や床の仕上げに亀裂がないか確認する。
《設 備》
水回り設備の異常
キッチン、浴室、トイレの給水圧が正常か、お湯は出るか、配管からの水漏れが無いかを確認する。
照明の異常
照明器具の点灯ができるか、コンセントは通電されているか確認する。
給湯設備の異常
湯沸かし器や給湯器が作動するか確認する。
給排水管内の異常
配水管は清掃されているか、詰まりがないか確認する。
衛生器具の異常
浴槽や便器、手洗いなど老朽化がないか確認する。
素人でも確認できることなのでチェックをして気になることは不動産業者に指摘して交渉の材料にしましょう。
建ぺい率と容積率の注意点
前のオーナーが増築した時に、建物の建ぺい率や容積率を守らずにオーバーしてしまっていたら、将来建て替える時には当然その分の面積を減らすことになります。
現状が図面通りになっているのか確認する必要があります。
明らかに違法に増築されている場合には、現状に復旧してもらうか考え直した方がいいでしょう。
容積率(%)建物の総床面積/敷地面積×100
建ぺい率(%)建築面積/敷地面積×100
地域環境を確認する
通勤通学で重要なのが駅から徒歩で何分くらい掛かるのか気になるところですが実際に歩いてみましょう。
近隣の雰囲気や交通量などを確認しながら安全なのか確かめます。
できれば休日だけで無く、平日の通勤時間帯や夜間も歩いてみると、平素な感じだった公園が不良のたまり場だったり、近所に不審者が住んでいないかもチェックします。
何度も通っていると近所の住民の方とも会話ができるようになるので、本当の現状を教えてもらうと間違いないでしょう。
公共施設や病院、商業施設なども近隣にあった方が便利です。
・中古一戸建て失敗のまとめ
中古の一戸建てを購入するには、事前に確認するべきことが多々あります。
築年数が経過していると外装の見た目は綺麗なのに販売価格が安いので魅力的に感じます。
しかし見えない部分で老朽化が進んでいる可能性があります。
中古一戸建ての特徴を把握することを忘れないで下さい。
大変なことですが後悔しないためにも、納得できるまでチェックをすることで家族に合った物件と出会えることでしょう。
中古住宅と新築住宅の比較について記事を書きました。ご参考ください。
「後悔しない中古住宅の探し方」
1、中古一戸建てを優先的に紹介してもらうために普段から顔なじみの不動産業者を持つ。
2、中古一戸建ての注意点
・築年数は築5年くらいが理想であまりにも古いと、住宅金融支援機構を利用するには、耐震評価基準に適合する必要がある
・建物の現状を確認する必要があり
外装関係では、外壁に膨れや亀裂などの劣化がないか、シロアリ駆除がされているか、基礎にひび割れが無いか、周囲が沈下などを確認する。
内装関係では、内壁の仕上げが捲れたり、床鳴りやキズ、サッシの開閉、天井に雨漏り状況などを確認する。
設備関係では、キッチンの給水圧が正常か、水漏れが無いか、照明器具の点灯、湯沸かし器が作動するかなどを確認する。
3、建ぺい率と容積率を確認する
建物の建ぺい率や容積率を守らずにオーバーしていないか現状と図面を確認する。
4、場所を確認する。
駅から徒歩で何分くらいか、近隣の雰囲気や交通量などを確認する。
平日の通勤時間帯や夜間も歩いて近所に不審者が住んでいないかもチェックする。
公共施設や病院、商業施設なども近隣にあるか確認する。