・ビルトインガレージは良いことばかりではない
ご主人様が憧れるビルトインガレージは愛車を雨風やイタズラから守ることができる、車好きにとっては理想的な車庫ですが良いことばかりではありません。
どのようなデメリットがあるのか一緒に見ていきましょう。
耐震補強の必要性
車両の出し入れがあるので広めの開口部が必要になりシャッターを設けますが、建物のバランスが悪くなり構造上弱点になりやすいでしょう。
【対応策】
地震時の揺れに耐えられるよう構造体のスパンも考慮して耐震補強することで、安心感のあるビルトインガレージになります。
地震対策を知りたい方に参考になる記事です。
工事コストがアップ
建物内に駐車スペースを確保するためには敷地面積も増えますし、基礎の範囲や階数が増えることもあるので必然的に工事費が高くなる傾向にあります。
【対応策】
敷地に空きスペースなどの余裕がないのであれば近所に駐車場が必要になるので費用が発生します。
地域にもよりますが都市部であれば割高になるので、長期的に見ればビルトインガレージが有利になることもあるのでシミュレーションしてみましょう。
敷地に空きがあればプレハブタイプの車庫を独立させて設置すればコストを抑えられる可能性もあります。
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エンジン音が響く
車種にもよりますがエンジンの始動音は箱状になったガレージ内に結構響きます。
家族が寝静まった深夜の帰宅に家族を起こしてしまう可能性があるので注意が必要でしょう。
【対応策】
壁や天井面を防音仕様にすることでエンジン音の室内への響きを低減することができます。
ご主人様が車好きであれば外壁側もエンジン整備の空ぶかしでご近所にご迷惑をかけないように対策をされると良いでしょう。
ライフスタイルにもよりますが電気で走行するエコカーにすることもお勧めです。
排気ガスが溜まる
ガレージを密閉しているとエンジンから排出されるガスが充満してしまいます。
【対応策】
換気扇を設置することでガスを排気することができます。
外部側にはフードを設置することで雨の吹込みを防止にもなるのでお忘れなく。
間取りが車庫スペースで制限される
敷地が限られている場合は1階に車庫を設けると、リビングなどが2階に配置することになるパターンが多いでしょう。
【対応策】
後悔しないためには1階の間取りの優先順位を決める必要があります。
ご家族で話し合われて実際にビルトインガレージがある生活をシミュレーションすることで失敗を避けることができるでしょう。
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シャッターの開閉に時間がかかる
電動シャッターで出入口を開閉する際にはどうしても時間がかかり待ち時間が発生します。
【対応策】
オーバースライダーを設置すれば比較的スピーディーに開閉することができるでしょう。
ホコリが入りやすい
シャッターの開閉が面倒だと開けっ放しにしていると外部からホコリが入り込んできて溜まりやすいでしょう。
【対応策】
小まめな掃除を心がけることと面倒でもシャッターを閉めることでホコリの侵入を最小限に食い止めることができます。
・それでも魅力的なビルトインガレージ
デメリットを目の当たりにすると躊躇されるかもしれませんが、それを凌駕するメリットがビルトインガレージにはあります。
屋外の駐車スペースと違い見る者を惹きつけますし、ワンランク上の優雅なイメージがあるでしょう。
ではビルトインガレージを設けて後悔しないために注意すべきポイントを紹介します。
・成功するビルトインガレージの注目ポイント
車庫入れに自信はありますか?
普段から駐車場での車庫入れなどで周囲の構造物などに愛車を引っ搔けていませんか。
バックで車庫入れすることになりますが、間隔が掴めずに入り口のシャッターレールに擦ってしまったりアクセルとブレーキの感覚がずれてしまい、ガレージ内の壁にバンパーをぶつけてしまう可能性があります。
運転者の安全を守り補修費用がかからないようにするには、事前に車庫入れの練習をする方が良いでしょう。
車の買い替えは多いですか?
どのようなマイカーを駐車されるのでしょうか。
一般的なセダンなのか大き目のミニバンなのか、逆にコンパクトカーなのかでも必要面積が異なってきます。
頻繁に乗り換えられるのであれば余裕を持ったビルトインガレージが必要となるでしょう。
もちろんお子様のために2台目3台目と車が増える可能性があるならば、1階部分により大きな駐車スペースが必要となります。
予算に収まりますか?
ご夫婦の愛車とお子様の車両も含めて納めることができるビルトインガレージとなると、かなり高額になってしまいます。
敷地の関係で建築面積に制限を受ければ、上に伸ばす他なく階数を増やすことになるでしょう。
屋根や外壁の仕上げや内装、水回りのキッチンやユニットバスなどのグレードを調整してバランスをとり予算に収まるようにします。
敷地に駐車スペースはできませんか?
敷地に建物を配置して奥様のガーデニングや家庭菜園を計画すると駐車スペースが厳しい状況。
そうであれば大切なお庭を駐車以外に有効利用できるビルトインガレージは嬉しいでしょう。
愛車を守りたいですか?
大切な愛車はいつもピカピカに光らせて維持したいでしょうが屋外だと難しいことがあるようです。
天 候
休日に愛車のボンネットにワックスをかけたのに雨が降り出して台無しになったことはありませんか。
ビルトインガレージであれば天候に左右されずに洗車やワックスを掛けることができます。
土間の水勾配などの排水計画をしっかりしていないと、室内の床面に水が溜まることもあるので注意が必要でしょう。
また薄暗いと見えずらくてワックスの拭き取りを忘れてしまうので明るい照明を設置します。
台風被害
屋外だと地域によっては台風の突風でしっかり固定されていないベニヤ板やトタンなどが廃材が飛んできて愛車を凹ます可能性もあります。
防 犯
駐車中にサイドミラーの向きが変えられていたり、酷い時にはボディに傷がつけられることもありショックは隠せないでしょう。
アプローチがオープンな形状で道路側の柵や花壇の隙間から部外者が簡単に入ってこれる駐車スペースは注意が必要です。
愛車を完全に守りたいならビルトインガレージは打ってつけでしょう。
家の中で車の乗り降りをしたいですか?
車庫から玄関まで離れていると定期的にスーパーへ買い物をされている奥様は重たい食品が詰まった袋を抱えて大変でしょう。
雨天の外出
雨脚が早いと傘を差しながら荷物を抱えていると、車の乗り降りだけでもビジョビショになってしまいます。
ビルトインガレージであれば悪天候でも車から室内のドアを通ってキッチンまで移動できるので奥様の負担軽減になるでしょう。
高齢の両親と外出
足腰が弱くなり車椅子を使われている高齢のご家族がいらっしゃると、玄関から車庫までの距離が遠いと負担になります。
寝室から廊下⇒乗車と最短距離で移動できると安全でしょう。
合わせて段差を解消するバリアフリーを考慮されることも忘れずに。
いつでも愛車を整備したいですか?
ご主人様は車やバイクを暇さえあればいじられるようならビルトインガレージは最適でしょう。
雨天の整備
1週間頑張ってくれた愛車の整備や洗車をしようとしたのに、雨粒がぽつぽつと落ちてきてショックを受けるようなことが無くなります。
夜間の整備
帰宅後にエンジンの調子が気になりボンネットチェックをする際に照明の灯りで隅々まで見やすいでしょう。
車庫をお洒落にしたいですか?
大好きな愛車を建物内に飾ることでインテリアが見違えることでしょう。
室内で愛車を眺める
ビルトインガレージに隣接するリビングやホールなどから愛車を眺められるように、壁をガラス張りすることでいつでも眺めることができ来客の目を引くことは間違いありません。
車種やカラーによって高級感を出したり、ポップで可愛らしいイメージも演出できるので楽しいでしょう。
趣味のスペース
車の整備だけのビルトインガレージではありません。
スキーやゴルフ、サーフィン、サイクリング、釣りなどの道具を飾ったり収納することもできす。
休憩スペースを作れば仲間を招いて趣味の話で盛り上がることでしょう。
そこで忘れてはいけないのがエアコンの設置です。
床が土間なので底冷えするし真夏は蒸されて暑くなるので、冷暖房を完備することで長時間楽しむことが可能になるでしょう。
・ビルトインガレージのまとめ
通勤や通学で毎日利用される愛車の寿命を長持ちさせてメンテナンスがしやすく、お客様の注目度がアップするビルトインガレージは、マイホームのアクセントとなるので検討される価値は十分あると思います。
ライフスタイルとマッチした家族が笑顔になるビルトインガレージを造るためのチェックポイントが少しでも参考になれば幸いです。